幽憬

彼岸と此岸のいまここで
ぴたりと寄り添い流転する
イーソイソイ イーソイソイ
さようなら、そこからは何か見えますか

彼岸と此岸のいまここで
ぴたりと寄り添い流転する
イーソイソイ イーソイソイ
さようなら、そこからは何か見えますか

人間ではどうにもこうにも立ちいかない大きな事象に対し、
目に見える / 見えないあらゆるものたちに敬意を払いながら、どうにかおもしろおかしく耐えて共に生き抜くために、音を鳴らし、足を踏みつけ踊るという根源的な行為が人間の日常生活の延長にありました。

かつて踊りと音楽がどちらも飾りになることなく並走していた時代に思いを馳せて、東京を代表するロックバンド SuiseiNoboAzを迎え全編書き下ろし・生演奏で上演された『幽憬』、今回新たな編成でanother ver.を上演します。

見えない / 聞こえないけれど、そこに確かに在るものの気配を取り戻す知覚世界の外側へ。くりかえしくりかえし、たちのぼる実在する身体と魂の祝祭。

人間ではどうにもこうにも立ちいかない大きな事象に対し、
目に見える / 見えないあらゆるものたちに敬意を払いながら、どうにかおもしろおかしく耐えて共に生き抜くために、
音を鳴らし、足を踏みつけ踊るという根源的な行為が人間の日常生活の延長にありました。

かつて踊りと音楽がどちらも飾りになることなく並走していた時代に思いを馳せて、
東京を代表するロックバンド SuiseiNoboAzを迎え全編書き下ろし・生演奏で上演された『幽憬』、
今回新たな編成でanother ver.を上演します。

見えない / 聞こえないけれど、そこに確かに在るものの気配を取り戻す知覚世界の外側へ。
くりかえしくりかえし、たちのぼる実在する身体と魂の祝祭。


lal banshees「幽憬」
another ver.

振付・演出/出演
横山彰乃

出演
小宮海里 鈴木春香 中川賢

音楽/出演
SuiseiNoboAz
guest act 村上大輔(Sax.)

照明|高田政義(RYU) 音響|池田野歩 舞台監督|河内崇 衣装|畦上万知
宣伝美術イラスト|Goce Ilievski 宣伝美術デザイン|山麓 制作|瀧本麻璃英


2024年10月
11日(金) 15:00
12日(土) 15:00 ○ ◎
13日(日) 15:00
14日(月•祝) 15:00 ●

受付開始・ホワイエ開場|開演60分前
客席開場|開演30分前

◯ アフタートーク 登壇者:横山彰乃、SuiseiNoboAz 質問受付中>>
◎ 託児サービスあり
● 千秋楽オールスタンディング

千秋楽オールスタンディングの回について→

KAAT神奈川芸術劇場〈大スタジオ〉

〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町281
電話| 045-633-6500
WEB|https://www.kaat.jp

みなとみらい線「日本大通り駅」から徒歩 約5分、「元町・中華街駅」から徒歩 約8分
JR根岸線「関内駅」または「石川町駅」から徒歩14分

全席自由席・千秋楽(10/14月•祝)のみオールスタンディング

一般前売り 4,500円
U25前売り*1 3,500円
中・高校生 2,000円
子ども*2 500円

リピーター*3 2,500円
一般・U25当日券は+500円、高校生以下の当日券は前売券と同額

千秋楽オールスタンディングの回について→

*1 当日年齢確認証をご提示ください。
*2 3歳未満入場不可。千秋楽(10/14月•祝)オールスタンディングの回のみ年齢制限はありません。3歳未満は無料となります。
*3 本公演2回目以降のご来場のみ。要予約・山麓メールのみ取り扱い。複数回のリピーター予約可。当日半券をご提示ください。リピーターチケットの方は最後のご入場となります。前売り券・当日券完売の場合はリピーター券を販売しません。できるだけご自身のご希望に近い座席をお求めの場合は、前売りチケットのご購入をお勧めいたします。

KAme〈かながわメンバーズ〉先行発売:8月8日(木)10:00〜

一般発売(チケットかながわ、イープラス):8月11日(日)10:00〜

一般発売(カンフェティチケットセンター):8月19日(月)19:00〜

チケットかながわ

電話|0570-015-415 (10:00~18:00)
WEB|https://www.kaat.jp/d/yukei
窓口|KAAT神奈川芸術劇場2階 (10:00~18:00)

イープラス

WEB|https://eplus.jp/sf/detail/4154080001-P0030001

カンフェティチケットセンター

電話|0120-240-540 (平日10:00~18:00)
WEB|http://confetti-web.com/@/lal_banshees

千秋楽の10/14(月•祝)は、特別に客席を取り払ったオールスタンディング形式となります。公演を観たいけど静かにじっとしての鑑賞は心配という方も気兼ねなくご来場ください。
千秋楽のみ3歳未満のご入場が可能です。大音量での上演となるため、未就学児をお連れでの鑑賞希望の方は子ども用イヤーマフのご持参をおすすめします。
通常の着席スタイルでの鑑賞とは異なる、この日限りの『幽憬』をお楽しみください。


NEWS

インタビュー掲載|「紙背」ー 舞台芸術をめぐる言説を発信するプラットフォーム形成プロジェクト lal banshees『幽憬』インタビュー ▽

開幕ニュース掲載|ステージナタリーにて開幕コメントが掲載されました。▽

託児サービス

10/12(土)のみ 公演一週間前までに要予約・有料
申込|マザーズ 0120-788-222

車椅子スペースのご案内

車椅子でのご来場の方は、購入前にチケットかながわへお問い合わせください。
申込|チケットかながわ 0570-015-415

アフタートークについて

10月12日(土)アフタートーク登壇者:横山彰乃、SuseiNoboAz
アフタートーク開催にあたり『幽憬』への質問募集中です。
作品について(初演・another ver.どちらもOK)、出演者やテクニカルスタッフ(音響・照明・舞台etc)に聞いてみたいことなどなど、お気軽にお送りください。
質問フォーム|https://x.gd/UmLCb

山麓 (担当|瀧本麻璃英)

電話|090-8880-3737 (平日12:00〜18:00)
Mail|sanrokuuu▲gmail.com ▲を@に変更してください


クリエーションの様子、当日券の情報はSNSにてお知らせします


lal banshees

ラバンシーズ

lal banshees

 http://www.yokoyamanaa.com/

2016年より横山彰乃が振付・演出を担うダンスプロジェクトとして活動を開始。個々の身体感覚に着目したダンス作品を創作する。


振付・演出 / 出演

横山彰乃 Ayano YOKOYAMA


ダンサー / 振付家
長野県大町市出身。 感覚に着目した独自のムーヴメントを探求する。見落として通り過ぎてしまうような現実をファンタジックに切り取り、音と緻密に繋がる性別に囚われない振付と、情景を意識した空間作りで、感覚を掘り起こし、包みきれないものや意図せず溢れ出てしまうダンスならではの瞬間を踊り立ち上らせる。 国内外での活動と並行して、音楽家とのコラボレーションを積極的に行う。
近年の主な作品に、Aerowaves, Spring forward2022 ギリシャ招聘をはじめ各地で再演を続ける、廃棄ペットボトルを舞台美術に再利用したソロトリオ二部作『水溶媒音』『海底に雪』(19年)、『 / 』(21年)、インスタレーション回遊型パフォーマンス『STRANGER THAN PHENOMENON』(22年) など。
横浜ダンスコレクション2022審査員賞(グランプリ)、第16回日本ダンスフォーラム賞等受賞。2021-22年度、23-24年度セゾン文化財団セゾン・フェローI

横山彰乃 横山彰乃

音楽 / 出演

SuiseiNoboAz


2007年夏、石原正晴(Vo./Gt./Sampler)を中心に東京都新宿区にて結成。2010年1月、1stアルバム『SuiseiNoboAz』にてデビュー。以降、国内のライブハウスや大型ロックフェスティバルに出演するほか、アメリカ・テキサス州オースティンで開催されるアートコンヴェンション"SXSW"にも出演する等、国内外で精力的に演奏を続ける。2022年8月、6枚目のアルバムとなる『GHOST IN THE MACHINE DRUM』をリリース。 

SuiseiNoboAz

guest act

村上大輔(Sax.) Daisuke Murakami


東京都出身。大学在学中からジャズ研に参加、サックスを始める。卒業後、ライブハウスを軸にバンド活動をスタート。ドンマルティネス、クンクンニコニコ共和国として活動中。加えて、サポートや客演など様々なプロジェクトにも精力的に参加している。主なサポートに馬喰町バンド、Ai Kakihira、チャンポンタウン、清水煩悩、永原真夏etc...


出演

小宮海里 Kairi KOMIYA


1997年湘南生まれ。明治学院大学文学部英文学卒業後、吉本興業に所属。俳優/身体表現者として活動。BBOY。幼少より踊りながら育ち、ブレイクダンスとコンテンポラリーを融合させた柔軟かつダイナミックな動きを得意とする。即興で踊る事、自然、温泉、音楽が好き。主な作品23年ハイバイ『再生』23年ミュージカル『チャーリとチョコレート工場』24年ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』 

小宮海里 小宮海里

出演

鈴木春香 Haruka SUZUKI

harukasuzuki.info

左利き水瓶座、海の街生まれ。カナダでバレエ団に所属後、イスラエルにてコンテンポラリーダンスを学ぶ。その後ドイツ、リトアニア、ノルウェーのカンパニーに所属し、ツアー公演で多数国々をまわる。帰国後は、康本雅子、東野祥子等をはじめ多数振付家作品に参加する傍ら、身軽でいることをモットーにモデルやメディア出演など表現の幅を広げて活動。最近は日々の生活から踊りのタネになる身体あそびを研究しており、子ども向けWSや作品提供など、子どもとの身体発見にも力を入れている。

鈴木春香 鈴木春香

出演

中川賢 Satoshi NAKAGAWA


6歳から現代舞踊を和田朝子に師事。関東国際高等学校演劇科卒業。日本大学芸術学部演劇学科洋舞コース卒業。2009年より日本初の公立劇場専属舞踊団Noismのメンバーとなり、常に主要なパートを踊る。2018年Noism1×SPAC劇的舞踊『ROMEO & JULIETS』ティボルト役で退団。その後東京に戻り、平山素子、中村しんじ、川野眞子、森山開次、鈴木竜などの作品に出演。日本大学芸術学部演劇学科舞踊コース非常勤講師。
近年の主な出演作品に2022年「ラカージュ・オ・フォール」ロシン役、新国立劇場、森山開次演出振付「NINJA」、新国立劇場バレエ団平山素子演出振付「春の祭典」ゲスト出演、2023年12月大和シティーバレエ「宗達-SOUTATSU」主演、2024年舞台「千と千尋の神隠し」カオナシ役

中川賢 中川賢

初演Digest

ORIGINAL SOUNDTRACK

https://ultravybe.lnk.to/yukei

Review

刹那と永劫を往還するダンスと音楽
ゆるぎない個を持つパフォーマーたちはダンスと音楽の秘める根源的な力を召喚し、一種時間を超越した空間に観客をいざない、魂を深いところから揺り動かす。
音楽も舞踊も、空間に生じ、消滅することが運命づけられている。だがこの儚い芸術のおかげで、「彼岸と此岸のいまここ」と振付家が呼ぶ奇妙で魅力的な景色を私たちは発見し、しばしば遊ぶのだ。

- ダンスマガジン2023年4月号 執筆|岡見さえ

今年観た国内作品で私的No.1。初の男性ダンサーへの振付は水を得たイルカだし、オルタナロックバンド #SuiseiNoboAz書下ろし・生演奏との魅惑的共振に痙攣する身体を抑えがたい。野生味と洗練は共存するのだ。全編青春祭り。最近崖っぷちの若い表現に痺れる

- 住吉智恵 X

音が拍と律を得た瞬間の音楽として受肉する瞬間を視覚的に捉える体験と言えば良いんだろうか
肉体に宿る力、肉声がもたらす力に直感を叩かれた

- Audience X

まだ体の中を幽憬が走ってる。忘れぬ内に今一度まとめたいと思う一方で、これこそ頭じゃなく体が忘れない気がしてる。すぐには言葉に頼りたくない、換えたくない、換えたそばから少しずつ失ってしまうんじゃないかってそんなアンビバレントな体感と気持ちだ。

- 丘田ミイ子 X

実際運動量は多いのですが、ここで言う「エネルギー」は運動の激しさに対してではなく、なんというか、普段我々が良く使う「リスク」の意味に近いのかな。

- Audience X

Comments

横山彰乃さんのソロを観た時、身体と時間をキャベツみたいに千切りにし続けて、それが山になっていくみたいだった。
なんだか無性に僕もそれをしたくなった。

初演の幽憬は、7人で、小さな積み木を右から左、上から下に移動させながら、同時にペダルを踏み、たまに生まれたてのひよこを抱きかかえたとおもったら、銅鑼を鳴らす。みたいなことをずっとやるみたいだった。
気づいたら大きな機械仕掛けのクジラみたいになっていて、途中からドドドドッと動き出して、潜水艦みたいに泳ぎ出した。
僕らは、変わらず積み木を移動してたけど、もはや、積み木は積み木で無くなっていて、わけがわからなかったけど、踊っている人もそれを観ている人も演奏している人もそこにいる人達がみんな面白くなってるのだけは、わかっていた。

再演は、4人になって、大きな機械仕掛けのクジラがもう先に寝そべっているけど、どの部品も違って見える。このクジラはどう動き出すのだろう。

 

『幽憬』初演(2022年)、another ver.(2024年)出演
中川賢(ダンサー)

「幽憬」は2022年12月、わずか四回の公演のために生まれた。「幽憬」は物語を扱ったものではなく、何か大黒柱のようなものを立てて周囲に肉づけをするようなかたちで作られた作品ではなかった。そのため、わずか四回の公演のあいだにも、「幽憬」はまるで生き物のように姿を変えていった。人の営みや生活、畏れや憬れを呑み込み、「幽憬」はまるきり遊んでいるようだった。斜面を転がり落ち続けること、そして転がる自分を支点に世界を転さんとすることがロックンロールなら、「幽憬」の在り方はロックンロールそのものということだ。
そしてこの度、編成を変えてもう一度「幽憬」を演じることになった。新しい人、新しい音を得て、はたして「幽憬」はどんな姿を見せてくれるだろうか。人が動き音が鳴る、音が鳴り人が動く。そして、おそらく、「幽憬」に触れた人のなかにも、また別の音が鳴り、人が動いている。

 

『幽憬』音楽 / 出演
石原正晴(SuiseiNoboAz)

lal banshees/横山彰乃さんの振付は、とても細かいカウントと緻密で繊細な動きの積み重なりでできている。そして、その振付は、意味やイメージによって文脈を持つのではなく、ただ動きとして、音楽とくっついたりはなれたりしないように、それはまるで楽器と並んで「踊り」というスコアラインを持っているような態度が貫かれている。身体の内側に流れる肉や液体や骨への微細な意識が、強烈な形と楽しい運動として外側へと引っ張られて、まさしく「踊れた」ときの喜びがとても大きい。これはきっと見ている人にとっても同じ。
振付の緻密さと繊細さ、そして早さは、自分にとってあまりにもそう容易く処理できるものじゃなく、受け取った振付にイメージを込めて打ち返すという回路はまったく機能しませんでした。ただ、一個一個の形を辿って、バラバラに少しずつできるようになっていった形は、そのまま少しずつ線になって、ただ振付があるから踊っているということだけで繰り返していた。
なにもイメージはしていないし、意味なんかを考える前に身体を動かし続けていたら、突然、どでかい”景色”がバーンと現れた。踊っていたら、その踊りが描いている線が突然”景色”になった?一度現れたそれは、踊りを繰り返し、自分が楽しくなるにつれて色が濃ゆくなっていきました。自分がそれになるわけでもなく、ただそちらを目指していたら、いつの間にか自分の身体が”景色”の側にいて、お客さんと一緒になって眺めていたと思います。これは全部感覚の話です。「幽憬」はたぶん造語で、別に意味なんて調べることはしなかったけど、きっとそういうイメージを遠くへ投げるための言葉で、たったその一単語へと踊りから辿り着いた。
舞台上からはそんな感じでした。あとは消える前に辿り着くか、こちら側にくるかという緊張感を込めて。きっと飛び込むと良いです。

 

『幽憬』初演(2022年)出演
中條玲(パフォーマー / 制作)


lal banshees lal banshees lal banshees

photo:Hiroyasu Daido

lal banshees「幽憬」 another ver.

2024年10月11日(金)〜14日(月・祝)
KAAT神奈川芸術劇場 〈大スタジオ〉

振付・演出 / 出演|横山彰乃
出演|小宮海里、鈴木春香、中川賢
音楽 / 出演|SuiseiNoboAz guest act 村上大輔(Sax.)

照明|高田政義(RYU)
音響|池田野歩
舞台監督|河内崇
衣装|畦上万知
衣装協力|斎木穂乃香
宣伝美術イラスト|Goce Ilievski
宣伝美術デザイン|山麓
制作|瀧本麻璃英

作品制作協力|世田谷パブリックシアター
初演|シアタートラム(2022年)

助成|芸術文化振興基金、神奈川県マグカル展開促進補助金、
   公益財団法人全国税理士共栄会文化財団、公益財団法人セゾン文化財団
   
提携|KAAT神奈川芸術劇場
企画・主催|山麓

© Ayano Yokoyama/lal banshees, ALL RIGHTS RESERVED